第3章

2/7
前へ
/70ページ
次へ
「あっおいー!」 「あ、善治」 帰り支度をしていると、善治が廊下側の窓から声をかけてきた 「要がちょっと用事あるから、先行っててくれてって」 「そうなの?じゃあ、一緒に帰ろう」 「おう!」 葵はカバンを肩にかけ、善治とともに玄関に向かった 「葵、ちょっと待ってて」 「うん?」 善治はさっさと靴を履いて、外へ出て行った 葵は靴を履いて、外で善治を待った 「おまたせ~」 善治は自転車をもって、玄関に戻ってきた 「あ、自転車通学だったんだ」 「そう、こっからちょっと家も遠いしね」 「そうなんだ。じゃあ、いこっか」 善治と葵は横に並んで、歩き始めた 「へぇ~、じゃあ、要と善治は中学校からの仲なんだ」 「そうそう、中学の頃のあいつなんて、もーやばいぜ?」 「やばいって?」 「喧嘩っ早くて、だれも手が付けらんなかったんだよ。俺もあいつとよく喧嘩したなぁ」 「どっちのが強かったの?」 「そりゃあ・・・、うん、要かな」 「やっぱり?」 「あいつにはかなわねぇな~」 「へー。あ、ここだよ。お店のほうで待ってて」 「オッケー」 葵は自宅のほうの玄関から家の中に入った 「ただいまー!」 「おかえりなさい、葵」 「ただいま、母さん。今日、友達連れてきたんだ。お店のほうにいるから、お菓子持ってってもいい?」 「いいわよ。でも、お客さんの迷惑にならないようにね」 「はーい!」
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加