第3章

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「おまたせ!」 「おかえりー」 カウンターの隣に置いてある椅子に善治は腰かけていた 「ごめんね。これ、お菓子とお茶。なにもないのはちょっと悪いから、持ってきた。仕事してるときは相手、してあげられないけどいい?」 「もちろん!邪魔はしないって、言ったからな」 「ありがとう。好きにお菓子食べて、って・・・。もう食べてるし・・・w」 「んまー!」 ハムスターのように頬を膨らませてお菓子を食べる善治をみて、葵は笑った そして、カランコロンとお店のドアが開いた 「あ、いらっしゃいませー!」 「あら、葵君。もう学校終わったの?」 「あ、横井さん!そうなんです、大体いつも、このくらいの時間には店番してますかねぇ」 「そう、じゃあ、おばあちゃんにも伝えておくわね。葵君に会いたがっていたし」 「ありがとうございます!今日は、どういったものがいいですか?」 「そうね~、今日は、玄関先に飾る花を買いに来たのだけれど、何がいいかしら?」 「それだったら・・・」 葵がお客さんの相手をしているのを善治はじっと見ていた 「じゃあ、それにするわ」 「ありがとうございます!」 葵は手早く花を紙に包み、お客さんに渡した 「ありがとうございました!」 「またねぇ」 「ふぅ・・・」 花を包むために出した紙や切った茎などの後片付けをして、カウンターに戻った 「すげぇな。花の知識」 「まぁ、生まれたときから、ここに住んでるからね。自然と身についたのかな?」 「勉強はできないのに?」
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