第1章

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うなだれる彩音を桃は優しくなでた 「優ちゃんは?」 「俺も3組だったよ」 「あ、優ちゃん!」 後ろから、声をかけてきた南 優一郎(みなみ ゆういちろう)はそう言った 寧々と桃、優一郎は高校に入って初めてできた友達で、1年の時は同じクラスだった そして、この3人は幼馴染で、とても仲が良かった 「お昼、そっち行くから泣かないで~?」 「うー・・・、ありがと~・・・、桃~」 「優ちゃんも来る?」 「まぁ、そうなるだろうな」 「結局、お昼はいつも通りってわけか」 「まぁ、いいじゃん?いつも通りが一番!」 「いつも通りは良いことだが、今度もいつも通りじゃ困るぞ?」 「え、なんで?」 葵は思い当たる節がないという風に、頭を傾げた 「忘れたのか?新学期に入ったら、そうそうに実力テストがあるって」 「「・・・あー!!!」」 葵と和真は声をそろえて、叫んだ 「・・・やっぱり」 「ど、どうしよ、お、俺、なんにも勉強してない・・・!」 「お、俺も・・!」 「葵はお兄さんに教えてもらったらいいだろう?和真は・・・うん、がんばれ」 「なんで、俺は見放された!?」 「お前は、ある程度できるだろう?しかし、葵は・・・、な?」 「・・・うん、そうだね・・・」 「なにその、俺が一番バカみたいな感じ!」 「「「「「だって、ほんとのことじゃん」」」」」 「う・・・っ」 5人全員にそういわれ、心にグサッときた葵は肩を落とした 「がんばり、ます・・・」
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