第1章

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「ま、まぁ、そうだけど・・・。まぁ、いいわ。あなたがそれでいいっていうなら。さっきの追試の結果を見る限り、その子一人じゃ絶対に終わらなさそうだしね」 それじゃあ、まかせたわね、と言って先生は男子生徒に課題を渡して、とっとと出て行った 「え、あの・・・」 「俺は要、九十九屋要。よろしく。あんたは?」 要は自己紹介をして、手を差し出した 「え、あ、葵・・・。花園葵です・・・」 葵は恐る恐るその手を取った 「葵な、さっさと終わらせようぜ」 軽く握手をして、要は葵に課題を渡した 「で、どこがわかんねぇの?」 葵の座っている席の隣の席に座りながら、聞いてきた 「ぜ、全部・・です・・・」 「全部!?まじか・・・」 「は、はい・・・」 「しょうがねぇな・・・。じゃあ、始めからやってこうか。あ、それと、同学年だから、敬語じゃなくていいからな」 「え、同い年なの!?」 「おいおい、ここに来るのは、2年の追試者だけだぞ・・・」 そんなこともわかんねぇのか、とあきれつつ、ペンを取り出す要 悪態はつくものの、面倒見はよいのだろう 「あ、じゃあ、要・・・?」 「おう」 ふっと微笑む要は後ろの窓の外に広がる夕焼け空と相まって、とても綺麗だった 「わぁ・・・」 「ん?どした?」 「あ、いや、きれいだなあって・・・」 照れながらそういうと、要にも伝染したように頬を軽く染めていた 「ほ、ほら、さっさとやるぞっ」 「う、うん!」
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