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「修平」
「ん」
「好きー」
「お前……」
またそれかよ、なんて呆れる修平に、あたしは構わず笑顔を向ける。
本当は、修平はあたしのこと本当に好きなのかなって、ずっと不安だった。
というより、どう思われてるのかさえも、全く想像もできないくらいだった。
だけど。
あたしのことを“好き”って、ちゃんと言ってくれたんだもん。
「ねぇねぇ、修平っていつからあたしのこと好きなの?」
やっぱり、気になっちゃう。
メニュー表を両手に広げながら訊ねると、目の前の顔が途端に曇った。
「は?」
「教えてよ」
「何で」
何でって、そりゃ。
「知りたいから」
なのに修平はと言うと、頑なに口を閉ざしたままで、一向に答えを示そうとしてくれない。
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