衝撃の事実

2/3
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
五十嵐翼が消えた。 それは康平達を恐怖させるには十分だった。 『さて皆さん、時間は2時間が経とうとしています。私が誰か、検討はつきそうですか?』 高「まだ続けるの!?」 『当然です。五十嵐様の答えは間違っていたのですから。』 神「冗談じゃねぇよ…」 樋「…。」 康平は焦りを感じていた。 タイムリミットが迫っていることもだが、他にも危惧していることがあった。 樋「(もしこのままいけば、俺の秘密がバレる可能性がある。今まで言えなかった俺の秘密が…。)」 康平の秘密、誰にも言えない秘密。 それは今回の件と関係あるのだろうか。 康平は頭を悩ませていた。 柴「次は誰が話すの?」 不意に麗香がそんなことを言い出した。 神「お前…。この状況でよくそんな冷静でいられんな!?」 柴「何で?」 神「なんでって、昔の仲間が死んだんだぞ! しかもあいつはお前の彼氏だろ!」 柴「言ったでしょ。別れたかったけど別れさせてくれなかったの。今はあいつのことなんて好きじゃないわ。それに…」 麗香は1度言葉に詰まった。 柴「あいつは犯罪者よ。人を騙してお金を奪う卑劣な人間よ。いつ殺されてもおかしくなかった。それが今回は運がなかっただけ」 麗香はそう言った。 柴「私だって同じ。けど、私は罪を償う気持ちがあるわ。あいつと違ってね」 康平からは麗香の顔を確認することはできなかった。 しかし、麗香の言葉には決意のようなものが感じられた。 やったことは決して良いことではないが、麗香は罪を受け入れる覚悟が出来ているようだった。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!