登場人物

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仁科 悟(にしな さとる)   27歳 男性  製造業で働いている。  感受性が豊かで、何気ない日常を文字に記すことが好きで、過去のことはよく覚えている。高校卒業前に屋上に隠した「秘密ボックス」も覚えていたが、この歳まで口にしなかった。  ルーチンワークを淡々とこなし、予定外のことや、新しいことを嫌う。  ガラケーを使っている。しかし、SNSに興味を持ち始めている。  高校生の時に片想いしていた人のことを忘れられず、十年近くたった現在でも彼女のことをよく考えている。  友達は高校の時にできた二人だけ。部活は入っていなかった。放課後は景色がきれいだから、屋上によく行っていた。  「秘密ボックス」には日記を入れた。 八ヶ崎 智宏(はちがさき ともひろ)  27歳 男性。  色んな仕事を経験してきたフリーター。仕事の内容に飽きると辞めてしまうため、仕事が続かない。どんなことでも面白さを見出そうとするムードメーカー。悟を遊びに誘うことが多い。  三人の大切な物を入れる「秘密ボックス」を考えた本人。「秘密ボックス」のことを悟から聞いて思い出し、みんなで学校に忍び込み、競争して勝った者が独り占めできるというゲームを考え出した。  高校の時は不真面目な美術部員で、ほとんど屋上にいた。  「秘密ボックス」にはボイスレコーダーを入れた。美術室で演奏した音や、友達との会話が入っている。 多田 勇(ただ ゆう)  27歳 男性。  トラック運転手。  身長180cm超、体重100キロ超の巨漢。  タダユウと呼ばれる。25歳の時に結婚しており、現在は子供が一人いる。高校生の時からタバコを吸っていたが、結婚した時にやめた。そのせいで太ったと本人は語っている。  見た目は厳ついが、子供が大好きなところや、困っている人を見つけると助けてしまうような所がある。  高校の時は野球部、四番でファースト。毎日、校舎の屋上に球を打ち込むことを目標としていた。野球部を引退した後は受験勉強などはせず、屋上に通うようになり、悟や智宏と急激に仲良くなった。  「秘密ボックス」には屋上に届いた野球の球を入れた。
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