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「へへ、魚うまぁ…」
「少しは遠慮するオニ!!」
「たんとお食べ。」
「くまが沢山獲ってきてくれたんだぞ!おとーさん、これも見て!」
「ん?…これは…鯉?」
「名前は考え中なんだぞ!わらわがつけるんだぞ!」
「そっかぁ…良い名前付けなきゃねぇ。」
腰に手を当てえっへんと言わんばかりのかぐやさん。
皆さんほっこりしています。
「……うーん…」
楽しい食事の後、お爺さんは縁側で唸っていました。
あれだけ否定して討伐指令まで出した鬼達に救われた事によって何故人々が鬼を恐れるのかがわからなくなってしまった様子。
「…エリート…高収入…揺るぎない地位…働かない余生…メリットばっかり…パーフェクトじゃねぇかちくしょう…」
と思ったのですが、下衆な考えを張り巡らせていただけでした。
「…しかし…上手い事断り追い出す方法は無いものか…うーん…」
「あらあら、お爺さん。何かお悩みですか?」
「婆さん…かぐやを…渡したくないのだが…どうしたものか…」
「娘の結婚を断る理由ベストテンに入っているのはまずは将来の不安ですよね。」
「多分金持ちだろ…組織のナンバー2なんだろ?その他も考えてみたんだが嫁にやるにはこれ以上無い物件だ…一寸の奴くらいなら即決で渡せるのだが…」
お爺さんは最低な事を言いました。
「では次は…顔…は問題無さそうですものね…」
「それなりに整っている…いや、最近流行ってる顔ってあるじゃない?そんな感じじゃない?」
「カッコイイって認めたらどうですか?男の人って全然認めないですよね…」
「まさか婆さんと男の顔について話す事になるとは…」
「回覧板にはこうも書いてありました。」
「相変わらず何でも書いてあるな…予言書かよ…」
「男らしさと言えばやはり…強さ!ですって。」
「確かに…そうか!熊いるじゃん!無理矢理難癖付けて戦わせよう!これで奴はお終いだ!」
とても助けられホヤホヤの人物からの言葉とは思えない発言です。
しかしそんな支離滅裂な思考をさせるほどかぐやさんは大切に思われているのでしょう…
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