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「男たるもの強くなければいかん!!」
「おはようございますオニ、お義父さん!」
朝一番で叫ぶお爺さん。
「早速だが!娘が欲しくばこの熊を倒してみろ!!」
「お爺さん、朝ご飯が用意出来ましたよ。」
「婆さん!男同士の戦場に口を挟むんじゃない!」
「熊と戦わせようとしている人に男同士なんて言われたくありませんよ。」
「へへ…こりゃ美味ぇ…」
「わらわも食べる!!」
「よく噛んで食べるのよ?」
「お義父さん…まずは朝食を頂きませんか?その試練はキッチリ受けますオニ。」
「…それもそうだな。」
昨日までとは違うメンツではありますが、楽しい時間を過ごすみなさん。
何だかんだ違和感なく場に溶け込む鬼のお二人。
「我の半身のバアルゼブブも此度の贄に満たされたようだ…しかし、この渇きは何だ…?」
お爺さんはご馳走様でしたと言いました。
「はい、食後のお茶ですよ。かぐやは冷たい方が良いかしら?」
「うん!ありがとう!」
「か、可愛いオニ…!その笑顔まさに至極のデザート!こんなに満たされるデザートは六花隊の隊長でも作れはしないオニ!」
「六花隊?」
「あぁ、鬼ヶ島の厨房を仕切っている職人集団ですオニ。今度是非食べて頂きたいオニ!」
ガラっ!
「かぐやぁっ!!」
「うわぁぁッ!!」
「無事か!かぐや!!」
「あらお帰りなさい、早かったわねフレス。」
「あぁ、母様。只今戻りました…」
ギュッとかぐやを抱きしめるフレスベルクさん。
息を切らして入ってきたのはフェンリルさんと…
「いた…ハァ…ハァ…流石お姉様…犬より速く走るなんて…」
「む…?スルト?…スルトなのか?」
「へへ…おはよう。」
「貴様等を殺しに来た!!」
「んなっ!?」
「お姉様落ち着いて!!うっまぶしい!!」
帰宅早々、感情が高まり光り輝くフレスベルクさん。
フェンリルさんの背中には恐らく全力で船を漕がされた猿さんがグッタリしていました。
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