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プロット
階段の踊り場で、ラッパーの石田が目を覚ました。「ここは踊り場 俺の社交場 踊りたい奴に仕掛けるラッパー」起きて開口一番こういうラップを一人で口ずさむ石田。彼は暴力事件を起こしてラッパー界隈から締め出されていた。家も失いホームレスとなった彼はそれでもラップを忘れられない。人がほとんど通らない廃墟ビルの階段の踊り場でラップを口ずさみながらその日暮らしをする生活をおくっている。
ある日、踊り場でラップを口ずさんでいると、階段の下にサラリーマンの男・飯久保が通りがかった。あわてて音楽を止めようとするが、なんとサラリーマンはラップで「俺リーマン 趣味は麻雀 きみ何マン?」と聞いてくる。ラップで会話する二人は、思いのほか盛り上がる。
石田と飯久保はラップをとおして親交を深めていく。やがて、サラリーマン以外の人も通りがかるようになり、他にもラップする人やダンスする人まで集まってくるようになる。いつしか踊り場は、文字通り人々が踊る場所となっていった。かつての石田の仲間のラッパー達も心配してやってきた。次第に盛り上がっていく踊り場。しかし踊り場の盛り上がりが最高潮に達すると、ビルのオーナーの美鈴から迷惑だと注意が入る。
結局、廃墟ビルは取り壊しとなり、踊り場は解散させられた。しかし、踊り場の仲間達を得たラッパー石田と飯久保は、廃墟ビルの跡地に新たに真に踊れるライブハウス『踊り場』を開業。このライブハウスを運営しながらラップを続けるのだった。
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