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登場人物
石田(27)
ラッパーの男。「俺はラップでビッグになったる」が口癖だったが、ラップバトルで初心者にも負けるほどの腕前。逆ギレして暴力をふるった為に、ラッパー界隈を追放になる。廃墟ビルにこっそりと住み込み、ビルの踊り場で一人ラップをしている毎日。原稿料が少ない音楽ライターの仕事や、日雇いの引っ越しバイトなどで生計を立てている。MCネームは『SENGOKU石田』。戦国時代の武将の名にかけているが、本当は石田三成より伊達政宗が好き。
飯久保(32)
日々真面目に働くサラリーマン。深夜のラップバトル番組を観るのが日々の楽しみ。ある日、営業の帰り道で、踊り場で一人ラップをしていた石田を発見。思わず、飯久保自身もラップを仕掛けてしまう。音楽の成績は小中ともに5で、小さい頃はミュージシャンになるのが夢だったが、ギターのコードがおさえられず挫折した過去を持つ。麻雀好き。歩き過ぎて擦れた革靴を履いていることから、MCネームは『バリビズシューズ』。
美鈴(82)
廃墟ビルのオーナー。売れないラッパー石田が廃墟ビルにこっそり住んでいるのを発見し、一度は退去させようと試みる。しかし石田のつぶらな瞳に、過去に交通事故で失った孫の面影を見出し、滞在を許す。「うるせえ音楽鳴らすな!」「くたばれ死にぞこないが!」が口癖だが、根は優しい。石田一人の滞在は大目に見ていた。しかし、踊り場に人が集まるようになるとさすがに近所から苦情が来たので、踊り場を解散させ廃墟ビルを取り壊す。だが、ビルの跡地にライブハウスの開業を許す温情を見せる。後に『MC MISUZU』のMCネームで高齢ラッパーデビュー。
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