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原案(あらすじ)
目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。
「なんだ、夢か…」
そう思った翔だったが、自分の右手に見覚えのないスマホが握られていることに気づく。
「これ…!じゃあ、さっきの話は本当に…!?」
翔は昨日、フリマアプリで買い物をしている時に、「未来研究所」という出品者が出している「永遠の命(3円)」をふざけて買ってみたのだ。
仕事の昼休憩中に『「永遠の命」をお送りします。こちらをクリックしてくだい』というメールが届いていて、翔はそのURLをクリックしてみたのだ。
すると、翔はその場に倒れ、夢の中に入っていく感覚に襲われた。
気がつくと真っ暗な部屋にいて、目の前に男が座っている。
その前には一台のパソコン。
「『永遠の命』のお買い上げ、ありがとうございました」
と男が言い、説明を始めた。
「今や、形あるものが必要ない時代になってきました。
買い物場所は、百貨店からスーパー、コンビニとどんどん手軽になっていき、今ではネットショッピング…いわゆるeコマースが主流の時代です。
通貨も、和同開珎から始まり、硬貨や紙幣、そして今では仮想通貨が世間を賑わせています。
どんどん、物体としての『形あるもの』が排除されているのです。
その方が、我々人間にとっても便利なんですよ。いらないコストがかかりませんからね。
ショップもお金も形を必要としなくなった。
じゃあ、次は何だと思います?
…人間の肉体です。
そこで我々『未来研究所』は、肉体をなくし、脳の働きの一切をスマホに閉じ込めることにしたのです。あなたはスマホの中で永遠に生き続けることができるんですよ」
「ひ…!」
翔は腰を抜かしてしまった。
翔は現実に戻ると、24時間の猶予をもらっていた事を思い出し、スマホを母親に預けに行く。
そして翔の肉体は消滅し、スマホの中で生き続けることになったのだ。
その後も「未来研究所」の商品を買ってしまった人間たちが、不思議な事に巻き込まれていく…。
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