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☆園山美月☆
「ん......」
目が覚めると、見慣れない天井が見えた。
「ここ......どこ?」
足元に重みを感じて目をやると、晴輝が寄りかかって眠っている。
「晴輝?」
「ん......あ、おはよー美月。体調は?」
「大丈夫......でも何でここに?」
「ああ、昨日倒れてから家に運んだんだよ」
「昨日?......あ、そうか。私......」
「大丈夫?学校行ける?」
「うん。って、今何時?!」
「ああ、9時半だよ」
「9時半?!遅刻じゃん!!家に帰って着替えてくる!」
「分かった。待ってるからな」
「うん」
階下に降りると、晴輝のお母さんが朝御飯を作っていた。
「あら、美月ちゃん。大丈夫?」
「はい。色々ありがとうございました。」
「今日ぐらい休んだら?」
「いえ、大丈夫です」
「そう。晴輝は?」
「もうすぐ降りてくると思います」
「制服に着替えたら家においで。朝御飯あるから」
何から何までしてもらって申し訳なかったが、家に帰っても作る気力がなかったのでお言葉に甘えることにした。
さっと制服に着替えて、仏壇に手を合わせる。父と母の仏壇だ。私が中学生の時他界した。亡くなる前はあんなに喧嘩していたのに、死ぬときは二人一緒って結局仲良かったのかな?私は大変だったのに。
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