☆天宮晴輝☆

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☆天宮晴輝☆

放課後、教室に戻ると美月と氷藤がいた。何してるんだ?教室に入れなくて、ドアの前で盗み聞きをする形になってしまった。しばらくすると、氷藤が出てきてぶつかりかけた。 「うわ!えーっと、天宮くん?」 「ひ、氷藤!」 「あー!やっと来た!晴輝、早く帰ろう」 「あ、あぁ。ちょっと待って」 「じゃあ、僕はこれで」そう言って立ち去ろうとする氷藤に声をかけた。 「なぁ、氷藤も一緒に帰ろうぜ」 仕掛けてみようと思った。美月の好きな人を探るために。 「……いいけど、園山さんは僕が一緒で良いの?」 「も、もちろん!」 美月の顔が赤くなる。 昇降口に行くまで、三人とも何も話さなかった。これじゃ何も分からないと思い、 「ごめん!俺、手洗い行きたいから先帰ってて。あとから追い付くから」 と言って後ろからついて行くことにした。柱の影に隠れて見ていると、 「何してんの?」 と後ろから言われ、飛び上がるほど驚いた。 「か、快靖!驚かせんなよ」 「尾行中?」 「まあ、そんなとこ」 「あんまり美月を束縛したり、ストーキングすんなよ」 「してねえよ……あのさ、好きな人の前だと顔って赤くなるもんなの?」 「…まぁ、個人差あるけどね」 「そっか」 「そろそろいった方がいいんじゃない?」 「あぁ」 美月は氷藤と別れたのか一人でキョロキョロしている。 俺はどんな顔をして美月と接すれば良いのかわからない。
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