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「ちょっと復習させて下さい!」 一先ず私はベッドの上を海さんから逃げるように後退り。 海さんは「ぷっ!復習って何?」と噴き出した。 「今日、自分から誘ったじゃん。準備は沢山したんじゃないの?」 確かにその通りです。 少女漫画を読んで必死にイメージトレーニングをしましたよ。 でも今、されると思っていなかった。 だから少し復習する時間を下さい。 だってキスに失敗して嫌われたら嫌だから。 「椿が突然誘ってくれたのは、頬のキス以上がないことを不安に思っていたからだったんじゃないの?今からその不安は全部消し去ってあげるよ」 私の不安がバレたことよりも、最後の一文のせいで私は動けなくなった。 全部消し去るって…… もしかして今から私を押し倒す気!? 更にパニックに陥った私をおいて海さんは立ち上がち、ベッドの上に手と膝を乗せて前傾姿勢。 ベッドのスプリングがギシリと音を出す。 「復習なんて要らないし、心配無いよ。今から覚えれば良いんだからさ」 私を捕らえるような、また先程の艶かしい顔。
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