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「キスだけなら脱ぐ必要無いです!」 「あれ?覚悟決めてるんじゃないの?」 海さんは楽しそうなニコニコ顔。 あ!もしかして私の反応で楽しんでいるのかもしれない! 「フザけないで下さい!」 「フザけてないよ」 するとまた真剣な顔に戻ると、私を真っ直ぐに見つめてくる漆黒の瞳。 「椿とキスしたいだけ」 真剣な顔と真っ直ぐな言葉に、バクン!と胸が大きく高鳴る。 身体が金縛りにあったみたいに動けなくなった。 足首にあった海さんの手は、私の顔へと向かってくる。 割れ物に触れるみたいに、宝物みたいに、優しく私の頬を撫でるから、益々金縛りは解けなくて。 心臓は激しく打ち鳴らし続ける。 海さんの顔は、私にゆっくり、近付いてくる。 いっそのこと、すぐに速攻で済ませて欲しい。 だって、このままじゃ、持たない。 ドキドキしすぎて、心臓が爆発寸前……
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