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海さんに確認しようとしたら目が合い、海さんは私に微笑んで返した。
どうやら海さんは知っているようだ。
「あと海さん、今日はもう帰れないと思うからこれ、シャツの換えです。新品ですし、父は一枚くらい無くなっても気付かないだろうから返さなくても大丈夫ですのでどうぞ」
そう言ってアリサは透明の袋に入っている新品のYシャツを海さんへと差し出した。
「気を遣わせて申し訳ないね。ありがとう」
「あと部屋も用意したんで一緒に来て下さい。流石にそういうことは家でやって下さい」
アリサがニッコニコのわざとらしい笑顔で言う。
「確かにそうだね。そうするよ」
海さんはアリサのイヤミにも堪えもせずに笑顔で返した。
顔から火が出ているのは私だけのようだ。
「じゃあ部屋を案内します、って言っても部屋は隣ですけどね」
「分かったよ」
海さんが返事を返す。
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