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次の日、私と海さんは桜を連れて、私達のマンションに帰った。
一週間、桜は私達のマンションに居たが、母から電話があって帰ることになった。
桜を実家に送りに行くと、両親は驚きの言葉を放った。
「家は売ることにしました。家政婦さんは減らしました」
辞めてもらう家政婦さんを突然ホッポリ出すことは出来ないので、知り合いに働かせてもらえるよう掛け合ったようだ。
「椿、今までごめんなさい。家のために犠牲にしてごめんなさい……。私が母として、貴女を守るべきだったの……」
泣きながら母は私に謝罪した。
「椿、すまなかった……。海さん、私は会社を立て直すよう、努力します。椿をどうか宜しくお願いします」
あの父が私に初めて謝った。
しかも会社を自分の力で立て直すと言った。
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