猫のこたつ講座

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(3) 「さっ、準備ができたわね」 僕たち親子は、こたつの中に入り込んだ。 これから何が始まるんだろう? 僕は体を縮めこんだ。 「では、まずこたつに潜ったときの正しい位置から……理想的なのは、こたつの足のすぐそばね」 お母さんはそう言って一番近いこたつの足に移動した。 「なんで?」 「簡単よ。こたつの入り口付近だと寒すぎる。中央付近だと暑すぎる。それに人間に蹴られやすい……よって、こたつの足付近がベスト」 お母さんはウインクした。 それを聞いて、僕もお母さんのそばに寄った。お母さんは僕がぴたりと横についたのを確認してから、次の工程に進んだ。
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