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「おなかを見せて、からだの内側を温めます」
僕も、ごろんと横になった。
「これは四十分」
「それがベスト?」
「その通り」
お母さんはそう言うと、するりとこたつから出た。僕も慌ててあとを追う。お母さんは、うーんと伸びをした。
「ここまで済んだら一旦こたつを出て伸びをすること。体がしびれてしまうからね」
僕も、うーんと伸びをした。
「そうしてまたこたつに潜る……これが正しい作法になります」
すると、お母さんは背筋を伸ばした。
「さて、陽太くん。次に行きますよ」
「えっ、どこに?」
僕が尋ねると、お母さんが目をまん丸くした。
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