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 答えようとして開きかけた理斗の口を理真の唇がふさいで食べるように言葉を奪う。くぐもったうめきとなった理斗の返事が肯定でも否定でも理真には関係なかったのだろう。理斗の口が開いていたのをいいことに理真はいきなり深く舌を入れてきた。 「ん、ん!」  舌を器用に絡め取られて先を軽く舐められるだけで頭がぼんやりする。気づけば理斗の舌は理真の口の中に入っていて、優しく噛まれたり吸われたりしていた。理斗は慌てて理真の口から舌を抜いたが、追いかけてきた理真の舌が口腔内をくまなく舐め回す。上あごをくすぐられると背中がゾクゾクし後孔が痺れた。 「んうう……っ」 「ん? 苦しかった?」  ようやくくちづけから解放してもらえた理斗は息も絶え絶えだ。発情誘発剤のせいで下半身がとんでもないことになっているのは解っているし、自分に乗っている理真にもその一端は伝わっているだろう。 「キスだけでトロトロだ」  理斗は先ほどからシャツを着ているのがつらいのだが、理真は気づいていないのかシャツ越しに理斗の体に触れ出した。肩や腕、わき腹を撫でていた手が胸に触れた瞬間、理斗はベッドの上で背をしならせる。 「やめ……っ。駄目、駄目だ!」 「解ってる。服脱ぎたいんだよね?」  いつもならこのようなからかい方など許さないが、とにかく服の刺激がもどかしくてたまらなかった理斗は何度もうなづいた。
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