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「ゆるしてくれるならさ、今度はちゃんとふたりで遊ぼう?
一緒に人形作ろう」
ここが現実でも仮想でも、間違った行動は改めなくてはならない。
なぜならば母親と再会したときに「あのね、こんなことがあったよ」と冒険譚を誇らしく報告できないからだ。それがアキラには重要なことだった。
女の子は少しの間考える素振りを見せ、それから粘土をちぎってアキラの手に乗せた。
よく知っている油粘土の匂いがして、アキラはここがニセモノの世界であることがまた信じられなくなった。
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