オコタクンでないと

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オコタクンでないと

「ジリリリリリリ!」 うるさいくらいの目覚ましの音が、朝が来たことを告げる。外はまだ日差しが照っていない。 こたつからむくっと起きた真子は勢いよく伸びとあくびをした。 「うーん。またオコタで寝ちゃったわー。あれ? でも、肩こり取れたみたい。そしてなんだか全身すっきりしてるのは気のせい?」 ”気のせいじゃないですよ。ワタクシのおかげですよ!” そう言いたい気持ちを抑えつつ、年明け早々出勤していく真子を見送り、パタンとドアが閉まってからスリープモードに入った。 カツカツ カツカツ。 ”そういえば、今朝はやけにブーツの足入れがスムーズだったなぁ。ぐっすり寝たからかしら?” 駅まで歩く道すがら、真子は一人で思った。 ”それにしても、元彼が置いていったこたつ最高だわ。別れた後、勢いで捨てないでよかったー!やっぱり冬はこたつに限るわ!” ふふふと微笑みながら、今年はいいことありそう!と、やけにすっきりとした頭で思うのだった。
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