雪だから

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雪だから

昨夜から降り積もった雪は天気予報に当てはまらず、朝になっても止むことはなかった。 東京は数年ぶりに雪のお正月を迎えることになった。 「しっかし、こんなに大雪なの久しぶりだなぁ。明日は仕事始めだし、もう今日は一日家でゴロゴロしよーっと!」 こたつ布団から這い上がってぐぐーっと伸びをしたかと思うと、今度は素早く動いてトイレへ。トイレから水を流す音が聞こえてきたかと思うと、今度は素早くキッチンへ真子は移動した。 「雪じゃなけりゃ新春セールでもと思っていたけれど…これはこれでお正月の楽しみの一つよね!」 フンフンフン??♪ と鼻歌を歌いながら、前日に買いだめしたチョコやポテトチップス、菓子パンや食べかけの磯辺焼きを天板から落ちないようにドサーッと。最後に2リットルのお茶のペットボトルをドン! 「そうそう、大切なものを忘れていたわ。これがなくっちゃねー。」 そう言うと、1Kアパートの入り口近くに置いてある段ボールの中から小さなカゴにこんもりと盛ったみかんをプラスした。 「完成!これで寝正月を決め込むわ!」 真子はおこもりセットをこたつに装備した。
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