こたつだから

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こたつだから

エアコンがゴウゴウと唸って暖かい風を送っていて・・・遠くからTVのお正月お笑い番組の無駄に賑々しいお声が微かに聞こえて・・・チョコ食べてポテチ食べてみかん食べて磯辺焼きも結局追加を作って食べてお腹いっぱいで・・・私今オコタにいるなんて・・・あぁ、幸せ!! 真子はそう思ったと同時に、こたつ布団を肩まで被って、こたつ用のふんわりとしたキルティングマットに突っ伏して眠り始めた。 すると、肩までかけているこたつ布団が、真子の体をなぞるように光り始めた。 「ブーン。チェック完了。熟睡モードに入りました。」 どこからか声がする。 「身体チェック開始します。」こたつが喋り始めた。 こたつ布団は緑にピンクに光り始め、身体チェックを進めていった。 「心肺、正常。血流、正常。全身の筋肉疲労、ややあり。」 次に、こたつの天板の縁から「カシャン!カシャン!」と金属アームが伸びて、頭の上でバッと網目のような形状に広がった。 その網目は静かに「ピピピ」と鳴ったかと思うと、真子の後頭部から帽子のように被さった。 「脳波、正常。睡眠、正常。髪質、正常。頭皮に若干硬さあり。」 すると、静かにウーンと唸ったかと思うと、「準備開始!」 こたつ自身に決意させるように言い、天板の縁から新たなアームが飛び出てきた。 頭の部分よりも太めの金属アームは、ふたつの関節が出てきた後、アーム自体からぷるぷるのジェルが滲み出てきて、コーティングされた。ジェルは数秒で人間の肘のような形状になった。次に、アームの先から五本指のような細いアームがさらに飛び出し、一本一本ジェルで覆われていった。こちらも数秒で変化し、猫の肉球のようなものが指先についた形になった。 同時に、こたつ布団の中でも異変が起きていた。
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