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先先々代しょこらあと
なあ、聞いて。両足を同時に出しても、ジャンプしかできないことを。
右足で一歩踏み出そうとした勇気は、間違えて両足を踏み出したことにより、地面に熱く口づけをしなければいけなくなった。
俺の勇気はそんなちっぽけな勇気だった。
地面に口づけながら、俺は呪いを解く決意をする。
先祖代々続く呪いは、この口づけのように情熱的に胸を焦がさないと解けない。
まるで燃え盛るジャングルのような土の匂いを嗅ぎながら唇を大地から離す。
始まりはそう。
先先々代と、恋の神様の出会いの話。
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