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私が海斗の秘密を知ったのは、小5のころだ。昔から私は多少のことでは驚かない。流石に自分の親が実は神様でしたレベルのことがあれば驚くかもしれないが。法術についてのことは口止めされている。だが、それ以外には私は法術に関わるなと言っていたはずだ。
「実はな、あのオカルト部、大体は法術やら妖怪やらについて知らない人ばっかなんだけど、かなり深い所まで潜り込んでるから、時々本物の妖怪に絡まれるわけよ。今までは理亜先輩が何とかしてたみたいだけど、これからはオレたちで妖怪を退治しないといけないわけよ。」
あのオカルト部がヤバいことをしていることは分かったが、それなのに何故自分が法術を使えるようにならないといけないのか。まあ、ここで質問しても仕方ないので、とりあえず従うことにした。
家に荷物を置いて、海斗の寺にやってきた。
「これは、『宵闇』っつう妖刀でな。お前には、これを使った法術を教えてやる。」
そう言ってその妖刀『宵闇』を私に渡す。
「試しに振ってみてくれ」
私は、その刀を振ってみた。
「ふーん。やっぱり?」
そして、私に分厚い2冊の本を渡した。
「1つは宵闇の技の一覧。1つは妖怪の図鑑的なやつだ。1週間で全部読んでこい。」
いや、1週間は無理でしょ...。
今、私はオカルト部の部室にいる。あれから2週間。私はあの本を全部読んで、いくつかの技をマスターした。
そんな中、オカルト部に、1つの情報が...。
『元3-Gの教室から、声がする』
私たちは、そこに行ってみた。
「この部屋、なんかおかしい。」
「お前、なんか感じないか?」
「うーん、近くに行ったら、なんか、変な感じ。」
「やっぱりか、いいか。この部屋の中には妖怪がいる。しかも複数。今まで気づけなかったのは、きっと妖力を抑えていたからだ。今、その妖力を抑える術を解いてきたが、この力はかなりヤバい。今すぐ行くのは危険だ。」
妖術を解く術なんて、いつ発動したんだ?
とにかく、急に舞い込んできた初仕事に、私は少なからず興奮していたが、海斗と理亜は、顔をこわばらせていた。
「で、どうです?計画のほう。」
「もうすぐ偵察部隊が帰ってくる。1週間後には、実行出来るだろう。」
「でも、いいんすか?この学校、たしか、最強の法術士とかいうやついませんでしたっけ?」
「いいでしょ。ここは学校。本気なんて出せないし。」
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