第4章

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「そんなにいいか?」 「アアッ……アアッ……!」 堪らず突き上げてやると のけぞって強くシーツの端を――。 「……ん?」 それと一緒に 和樹はナースコールのスイッチを掴んだ。 「あ、おい……!」 止める間もなく。 やつの手は宙を掻きながらナースを呼ぶボタンを押した。 すぐに耳元で 『どうしました?大丈夫ですか?』 コールに答えるナースの声がする。 だがその声が 今になって夢中で腰を動かし始めた弟の耳に届くことはなく。 「ダメぇっ……!死んじゃいそうなの!ボク……もう逝っちゃう!」 「バカっ……!」 大仰に声を上げると和樹は俺の上で果てた。 「早く服を着ろ!このっ……」 可愛い疫病神が――。 間もなく大勢の足音が 廊下を駆けてきたのは言うまでもない。
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