いずれは赤く実るのだけれど

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いずれは赤く実るのだけれど

魂を揺さぶれるものならそうしたいよ 狙ってできるなら天才だ 私はただ、ゆらゆらと漂いながら 言葉でどうにか心を捉えようとしている 最期には主人公を殺すことが多い ハッピーエンドを望む 最高のゴールとして死を認めているのかも オネムちゃんは解脱したいらしいけど 私はまたこの世で会いたいよ 約束させよう 生まれ変わって また光から分離して来ようよ 青春をテーマに書き始められたのは ダーハラさんのおかげ あの人に感謝しつつ 話の種にもなってもらった 出来る限り語り尽くしたい 行き詰まっている若い子のために 私からプレゼントをと こうしてしたためている 私の今を全てぶつけて 時代を表したい これは事件だ 私の人生にとっても あなたのこれからについても 私は札幌に住む31歳女性 恋人のオネムと暮らしアルバイトしながら アートギャラリーを運営している ずっと絵を描いていたけれど 才能ないので2017年から徐々に文章へ移行 作家として出版を目指し奮闘中 と簡単なプロフィールを書いて 必要だったか考えてみる とりあえずは良いことにする ガル川の世界へようこそ 地元の山奥に流れる河川の名を名乗ってみた 響きが気に入っている 強くありたいね そして海まで ひとつの帰る場所を求めて 命は全自動だ 委ねてしまえ 流れに任せる旅のメタファを 結末は同じ 根源へ戻っておいで 私達は風に吹かれている 春のきらめきの中で 青を見つけては摘み取り 食べてしまっては涙を拭い 八百万の神々を想い ここに生まれた喜びを知る ありがとう 出会ってくれたね よろしくね
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