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かなりへんてこな会話だが、志岐先輩はニコリと笑ってそう返す。
そしてこんなのはいつものことだから、ほかの部員達も意に介すことなくスケッチブックに絵を描いていく。
今、部員たちはみんな、グラウンドの隅でスケッチをしてる。なぜかと言えば──。
「にしても、サッカー部の胸板は貧弱過ぎるわ。やはりうちの高校もラグビー部を作るべきね」
こんな評論をしてる部長の命令による。
「和子部長、あなたのフェチに部を作るわけにも行きませんので」
「いやーっ! どうしてその名前で呼ぶの!? カズコ! こんな昭和臭満載な名前が私の名前だなんて! ありえないわっ!」
「何を言ってるんですか。和む子、平和を尊む子なんて、親の心を思えばなんて素敵な──」
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