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どうやら、あの子達は2年の上杉先輩のファンらしい。
確かに彼はスタイルも良く、ちょっとタレ目だけど甘く人なつこい顔をしてる。
そんな彼がボールを蹴る姿をスケッチブックの真ん中にラフデッサンした。
筋肉の付き方が素敵すぎる。
そして、それを見ている恋する女の子もとても可愛い。
そんな彼女達が可愛すぎて、わたしはその姿もスケッチブックの片隅に写し取った。
「おや、小鳥遊さんは上杉がお気に入りで?」
「は!? 志岐先輩!? ちっ、違いますって! ただ、彼は絵になる動きをしてるというかっ」
「彼女達は動いてないわよね?」
そう突っ込んできたのは梅田部長だ。
「こっ、これはなんか、こう……、可愛くて、つい……」
今回のデッサンには全く関係ないから、「すみません」と謝ろうとすると、梅田部長は私の手からスケッチブックを取り上げた。
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