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「可愛い？」
綺麗な梅田部長の顔にシワが寄る。それでも梅田部長の美は損なわれない。
「ふふ、確かに可愛いですねぇ。彼女達の内面が滲み出ているから、さらに可愛く感じる」
「……内面って？ 志岐君」
「分かりませんか？ 彼女達は上杉君が好きだけど怖くて話しかけることが出来ずにこうして見つめてる。なかなか健気で可愛い──」
「怖い？ とてもそんな風には見えないわ」
まぁ、確かに遠目に彼女達を見ていても怖がってるなんて感じることはない。けれど、誰だって好きな人の前では怖がりだ。
「うーん、少し部長には難しいでしょうか？ 強そうに見えても人は怖がりなのですよ。特に恋愛に関しては誰しも臆病になるものです」
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