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これは本編「火竜の加護」[link:novel_view?w=24942009]に登場する白峰竜一に出会う前のエルフィーの話である。
月の綺麗な夜、美しい湖の畔で彼女は生まれた。
音も前兆もなく突然。
その頃はまだ人の姿を保てなくて球体が光を放ちながらふわふわと浮いている。
徐々に湖畔を離れ、森の奥へと入っていく。
宛もなくふわりふわりと。
そこへ1人の女が手を差し出す。
「生まれた貴方に祝福を……。」
その言葉が終わると球体が弾け、段々と人の形へと変わっていく。
「ふわぁ…よく寝た…。」
彼女は大きな欠伸と伸びをした。
そして辺りを見渡し、キョトンとした。
「ここは、エルフ達が住む森ですよ。」
エルフがどんな種族なのか彼女はまだ知らない。
自分が何者なのかも……。
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