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「熱燗4本追加お願いします」 部屋の内線電話で酒の追加を頼む。 男手一つで育て上げた子供達は皆独立し、それぞれの伴侶の実家に里帰りした。 家で1人寂しく正月を過ごすのも何なので、温泉に浸かろうと山奥の鄙びた旅館に泊まり、今、掘り炬燵の上に並べられた豪華料理を肴に、1人手酌で飲んでいる。 トントン、部屋の戸が叩かれた。 「お待たせ致しました」 部屋の戸が開けられ、中居さんが徳利が乗せられた盆を持って中に入って来る。 炬燵の上に盆の徳利を置き、そのうちの1本を持ち私の持つ杯に熱燗を注いでくれた。 「どうぞ」 「ありがとう。 貴女も一杯如何ですか?」 「宜しいのですか?」 「はい」 「頂きます。 ハアーーーー美味しい」 「良い飲みっぶりだ、さ、もう一杯どうぞ」 「ありがとうございます」 この中居さん酒好きらしく掘り炬燵に足を入れ座り込み、次々と杯をあける。 2人で飲んだ所為か直ぐに酒が無くなったので、追加を頼もうと内線電話に手を伸ばそうとしたら、中居さんが「私が言って来ます」と!?言いぃぃぃぃ……ヒィィィィ。 中居さんの首がグングン部屋の外に伸びていくぅーーーー。
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