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汚れた黒板~神様の暇潰しデスゲーム~Ⅳ
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あれ..?
目を開ければベッドの上...ではなく、夜の学校の廊下だった。
俺は廊下に1人で突っ立っている。ぼんやりした頭で、ここが異空間の学校ではないことが何となく理解できた。
「どうなってるんだ...?、痛っ」
酷い頭痛に襲われて頭を押さえる。
突然、後ろから微かな足音が響いた。振り返ると、壁に手をついた状態で誰かが歩いて来る姿が見える。こちらからもゆっくりと近づいてみると、その人影は吉野だった。
吉野!
と、発した言葉は何故か声にならなかった。戸惑いながら吉野を見て、その様子がおかしいことに気づく。
「..はあっ...はぁ....ッ、う.....」
吉野の息遣いは苦しげだった。
力を振り絞るように進む足が今にも崩れ落ちそうで...駆け寄ってその肩を支えてあげたいのに、何故か俺の足は動かない。
とその時、吉野と目があった。
苦しげな顔の口元が真っ赤な血に染まっている。口元だけではなく、腹部も血で染まっていた。そこから止まらず流れ出す血液が、廊下に滴り落ちている。
吉野...!
声にならない声で叫んだ。
次の瞬間、背後から衝撃を受けた吉野が目を見開いて口からごぼりと血を吐いた。
...!
崩れ落ちた吉野の背後に、真っ黒な大人の人影が立っている。その手にはナイフが握られていた。
床を這って逃げようとする吉野に馬乗りになった人影が、ナイフを何度も何度も振り下ろす。血飛沫が飛び散り、そこ一帯を真っ赤に染め上げた。
吉野の悲痛な呻き声が、だんだんと力を失っていく...
やめろ...やめてくれ!!
惨殺な光景から目を背けたいのに、それができない。
やがて人影は吉野の上から退くと、動かなくなった吉野の血みどろの体を肩に担ぎ、どこかに向かって歩いて行く。
吉野!!
遠ざかって行くその光景が徐々に黒ずんでいき、やがて視界は失われてしまったーー......
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