汚れた黒板~神様の暇潰しデスゲーム~V

1/40
127人が本棚に入れています
本棚に追加
/231ページ

汚れた黒板~神様の暇潰しデスゲーム~V

※ 「あ~マジで昨晩はだるかったな…」 と言って、翔太は俺の机の前に椅子を持って来て座った後、顔を伏せた。 昼休みの時間の教室は賑やかだ。学食で買ってきた袋からパンを取り出す。 「そっちも大変だったんだな。俺も、朝起きても体に疲れが溜まってる感あるよ」 「だよな~。毎日うぜぇくらい元気なあんずもあの状態だし。痛い思いをしなくて済むのは嬉しいけど、あれが毎晩続くとなると厄介だぜ。対処法考えねぇと」 「そうだな…」 あんずの席を見れば、昼食もとらず気持ちよさそうにすやすや眠っている。前の授業からあの状態だ。 話を聞けば、他のみんなも生徒の骸骨に襲われたようだ。 俺たちは、壊しても復活するゾンビのような骸骨の敵相手に、4時間戦い続けなければならず、本来倒さなければならない『No.2』は結局現れなかった。 「…吉野も、合流できなかったな」 そう呟いて、ストローを咥えた。 放課後、中庭の近くにある自販機の前に一人で立っていると、後ろから声がかかった。 「こんにちは、先輩」 軽やかな口調だった。 ボタンを押しかけた指を止めて振り返ると、両手をズボンのポケットに突っ込んだ、眼鏡の男子生徒が立っている。 「鳥居…」 「明で構いませんよ?先輩」 小首を傾げ、彼は薄っすらと微笑む。
/231ページ

最初のコメントを投稿しよう!