再会

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3年になり1ヶ月も経てばそれなりに順応して行く。 私に留学の話を聞いてくる人も居なくなり、少しは気楽に学校生活を送っていた。 なのに…… どうして…… 「お話があります」と連れて来られたのは、校舎脇の体育館の前。 教室に私を訪ねて来て、こうして連れ出すことはきっと彼女にとってみれば、それこそ覚悟が必要だったのだろう。 色白の肌に潤んだ瞳。 黒く長い髪がフワッと風に靡き、髪を押さえるように右手で髪を撫でる。 作られたモノではない、上品な振舞い。 大切に育てられたことが見ているだけで感じる。
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