再会

6/17
前へ
/50ページ
次へ
「酷い」 私に対して嫌悪感を隠さず顔を歪める。 「酷いよね。だけど、ごめんね。それでも獅朗が好き」 この気持ちはどうすることも出来ない。 「じゃあ、獅朗君じゃなくても良いじゃないですか!私には獅朗君しか居ないのに!どっちもなんてズルいです!」 ズルいのは百も承知。 考えても、考えても抜け出せないループ。 この私の素直な気持ちが、彼女の真っ直ぐ想いも歪ませて行ってしまったのかもしれない。 「獅朗君は渡しませんから」 最後に見せた彼女の瞳は敵意にみちていた。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

127人が本棚に入れています
本棚に追加