第1章

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   みつめていたい3 ーハンティングー 日常 「草食系男子? 」 「そう。 なんかこうがっついてないんだよな、 何事にも。 作風も大人しいっていうか、 無難っていうか。 でも、 かといって個性がないわけじゃなくて」 「ふーん」 キッチンに並んで立ち、 自然と身についた食器の後片付け。 長谷川さんが洗物をしたときは、 俺は拭いて食器棚へとしまう。 逆のときは分担も逆だ。 一緒に暮らし始めて数年。 こんな何気ない日常のひとこまに幸せを噛み締めるのは、 やはり愛しい恋人の存在があってこそだ。 「で。 その草食系男子が、 一体なんの相談? 」
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