面倒くさいけれど、入らずにベットには入りたくない

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面倒くさいけれど、入らずにベットには入りたくない

私は昔から人の感情を吸い込むのが本当に得意だ。 そして、人の感情を跳ね返すのは、本当に苦手だ。 今日職場の廊下で同僚とすれ違った。なぜだか顔が暗く、私が声を掛けても低いトーンで話しを続けた。大丈夫?と声を掛けても理由を喋る気はなさそうで、何だか申し訳なくなったと同時に切なくなった。 部屋に帰ってからもそのことが頭から離れずに、私はもはや冷蔵庫の中身のお酒やら食べ物やら何から何まで体に詰め込んで意識を飛ばしたくなった。 『家庭の歪みは一番弱いものに向けられる』 何かで読んだことがある。私は本当にその通りだと思っている。 子供の時、両親の喧嘩やら家庭の不穏な空気を、いの一番に察知し仲を取り持とうと懸命に努めた。私は末っ子であったが、家族の中で私以外にこんなに気が滅入っている人間はいなかったように思える。事実、あの時のことを話しても「そんなことあったっけ?」レベルである。でも、私はその時の状況やら言葉やら、照明の明るさのレベルまで昨日のことのように覚えている。 「鬱はうつるんです」テレビの人が言ってたが、本当にそうだ。誰か病んでいるような人を見ると、私の中の闇の蓋がいつも開いてしまう。一体なぜなのかよく分からない。私だって病んでいるのにとでも、誰かに(自分以外には見せられないけど)伝えたいのだろうか。微妙な競争心みたいのもない訳でないのかもしれない(本当にくだらないのは私が百も承知)。 いずれにしても、今私は闇に落ちてしまいそうになり、自暴自棄スイッチを押し掛けたが必死に方向転換して、本を読んでいたのだ。今日も残業だった。仕事中は無駄に忙しくて、心臓がきゅっきゅっと何だか痛む。明日は朝が早い。早く寝たい。 でも、お風呂に誰かが入ってて入れないのだ。もう何回も空いたかどうか確認しに行ってるのだが、空かないのだ。誰だよ!と怒る気力もないので、目をしょぼしょぼさせながらこの文章を書くことにした。もう空いたかな……。 お風呂に入って早く寝よう。 明日の朝ごはんを楽しみに、ちゃんと起きよう。
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