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無意識と意識の狭間にいるような感覚が、しばしばある 物心ついた頃からそれは起こり、気が付けば自分の中で強く認識できるほど無意識が意識を飲み込んでいた 四歳の頃 父と山で捕まえたカブトムシを家に持ち帰った時もそうだった 僕はそのカブトムシを飼う事にした そしてその夜、僕は確かにそのカブトムシをカゴの中に入れた。確かに入れたのだ でもそのカブトムシは、翌朝カゴの中にはいなかった 僕は父か母が逃したものだと思い咎めた。だが二人は何も知らないの一点張りだった よくよく思い起こしてみれば、僕の手にはカブトムシのカゴに入っていたハスクチップが付いていた これが、僕の最初の無意識だった
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