冬の幻 、重なるシルエット

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 「ママー!キレイなどんぐりあったー」 「良かったね~」  やはり一度帰宅して私服に着替えた[ハナちゃん]は今度は自転車で公園にきて、いつものように僕に手を振ってくれた。  そして今は、母親と一緒にどんぐりを取っているようで、思わずクスッと笑ってしまった。  ────笑ってしまった僕に母親が気付き、目が合った。 そして彼女はドングリ拾いに夢中な[ハナちゃん]に何かを伝え、こちらに近付いてきた。  僕の近くで立ち止まった彼女。 「……あの、すいません。 いつもそこで何をされてるんですか?」  「……え?あ、あぁ。ぼ、私ですか?」 彼女に話かけられた事に心底驚き、戸惑っていると、ヤバイ、彼女の眉間に皺がよる。
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