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黒澤さんが顎鬚を撫で、私の頭をポンポンと軽く叩いた。
「いいこだ」
ぐっ。昔の思い出が蘇るから、やめてほしい。
このポンポンをされる度に、胸キュンしてたんだよなー。
純粋だった頃の私に「目を覚ませー!」とタコ殴りにしてやりたい。
今じゃ、私が波留をポンポンしちゃってるけどさ。
んで、波留は嬉しそうに尻尾振っちゃってるけどね。
「美緒には、6月に開催される株主総会に向けての資料作りをやってもらうから」
うわっ、面倒くさそう。
「もちろん、マニュアルあるんですよね?」
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