嵐の予感

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 「先輩?   行きましょ?」  波留に声をかけられ、ハッとした。  彼の手には、私の荷物が入ったダンボール箱がしっかり抱えられている。  「ちょ、ちょっと持つよ!!」  「大丈夫です。   こんな重い荷物、女性には持たせられませんから」  「何言ってんの、私これでも力あるんだよ?」  波留の手から無理やりもぎ取ろうとした瞬間、不意打ちでキスされ、思わず手を離した。  「な、何してんの!?」  「だって先輩、こうでもしないと手離してくれなさそうだったんで」
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