ベルフェゴール編

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今日もいつもの朝。いつも通り、学校へ。 だが、今日の学校はどこかおかしい。 「あー、おはよー、日直の仕事したくなーいー。」 「委員会行きたくない~。」 「掃除やだなー。」 おかしい。今日はいつにも増して仕事を嫌がる生徒が多すぎる。たまたまなのかもしれないが、何かあったのだろうか。 「ねー美希、何があったの?今日。」 「え?何も無いよ?今日来てみたらこうなってた。」 どうやら美希はなんともないようだ。だがこの状況は明らかにおかしい。いつもの気力が全く感じられない。 これがいわゆる、『怠惰』というやつなのだろうか。 そこへ連がやって来て、 「後で屋上来い。」 とだけ言った。 私は屋上に向かう。 「今日はたくさんの生徒が怠惰になっていたよな、天界から来た情報によると、あれは魔術による干渉らしい。」 「ってことは、もう来たってこと?」 「そうだ。」 魔術を使えるのは、人間(一部)天使、悪魔だ。だが、魔術には色があって、天使と人間(大半)が使うのは白ベースの魔術で、悪魔と人間(一部)が使うのが黒ベースの魔術。そして、今回の魔術は、黒魔術だということが分かったらしい。さすが天界。 「で、魔術で怠惰といったら...」 「あいつしかいないよな。」 怠惰の象徴である悪魔『ベルフェゴール』。恐らくそいつがとうとう人間界に来たのだろう。 「オレたちで、対処するしかなさそうだなー。」 翼は教室に戻る。例の魔術は連によって解かれた。だが、あの時どうして美希はかかっていなかったのだろう。まあ、今はそれを考えている暇はない。翼は部活を休んで、街を見回ることにした。 ...やはりおかしい。自営業店はほぼやっていない。きっとベルフェゴールにやられたんだろう。 翼は一体の魔術を解除する。だが、ここまで大規模に解除したからには、居場所がばれてしまってもおかしくない。 やはりだ。悪魔の魔力がこっちに寄ってくる。しかも、七大悪魔レベルの、だ。これはベルフェゴールで間違いないだろう。 翼は走って、ある程度戦闘になっても大丈夫な場所へ行った。 その途中、連に連絡して。
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