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詰め物じゃない正真正銘の胸。
さらに、一瞬だけ彼(?)の腹部より下方向へと視線をチラりとだけ移して、とあるモノの存在の有無の確認。──目視による結果は、たぶんナッシング。つまり────
その事実はアタシに衝撃の真実をもたらす!
「お……、女の子!?────」
出会ってから今まで、『男の子』と思っていた彼(?)が実は女の子だったなんて……!?
「そうだけど……。──まさか!? ほぼ毎日、俺のこと抱き枕にしていたのに、今の今まで勘違いしたままだったんですか?!」
「──はうぅわぁ!」
なんたること!
「てっきり、衣替えをした辺りで勘違いに気付いていたと、俺は思ってたのですが……──」
いや、まあ……、確かに……、衣替えしてから、薄々と違和感が生じてた。でも、その違和感の正体がなんなのかは全く見当が付いていなかったわけで……──現在に至る。
「おーい、二人とも大丈夫か?」
どうやら、事態に気付いた副店長の詩音さんが駆け付けてきた。
しかし、アタシの脳内の大部分は今だにバニック中で、身体が転倒した状態のままフリーズしたかのようにうまく動かせない。
下敷きになっている彼(?)──改め、彼女の目は先程同様に「いいかげん、退いてください」と言っているようで、アタシを焦らせる。
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