2883人が本棚に入れています
本棚に追加
「カヤリ。」
聞いてもいい?とノイは許しを求めてから、尋ねた。
「リネは謝らなかったの?だから、狩りに参加しないの?」
狩りから戻り、愛犬の亡骸を埋めたあと、リネは謝罪をせずに自分の家に戻ったという。
その後、和解はしていないのだろうか。
「謝った。もう一度狩りに行きたいとも。しかし、次の狩りにスエンが行くと言い、公平を期すためにスエンを連れていった。」
そうしたら、リネは狩りを希望しなくなった。
スエンとも口を聞かなくなった。
犬の世話は相変わらず続けていたが、以前のような熱心さや愛情は薄れたようにカヤリは感じた。
「リネの母親も心配している。リネは優秀な犬使いだ。ここで腐ってほしくない。」
リネさえ希望すれば、次はリネをつれていくとカヤリは言った。
その言葉に、ノイは安心した。
ノイも次こそはとジーアと約束しているのだ。
あとで、リネを見つけて、それを教えてやろうと思った。
最初のコメントを投稿しよう!