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急所となるその場所を、女たちの力で擦られたら、大変なことになる。
ノイは、自分で股間の汚れを何度も拭き取った。
羞恥の気持ちは薄い。
人間の体など、当時はいくらでも見る機会はある。
だが、そこがデリケートな場所であり、汚れやすい場所であること、子どもを作るときに使う場所、人間の急所の一つとなる場所であることを、彼らは理解していた。
なるべく清潔にしてから、汚れた皮を返すと、受け取った女はそれを丁寧に洗った。
使えるものは、何度でも使う。
今より物がないのだ、当然である。
ようやく済んだと安心したノイは、別の女から腕を引かれた。
なんだろうと思っていると、ひと握りの葉を押し当てられ、擦られた。
体に、植物の青臭い匂いがつく。
それは、ジーアから匂ったものに似ていた。
「それを塗っておくと、悪い虫が避けてくれる。体に悪いものが入ってくるのも防いでくれる。」
今で言うハーブのような効果なのだろう。
それを、ジーアや群れの女たちは、長い間の経験で知識として身に付け、互いに体に塗り合っているらしかった。
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