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「これに着せるものをくれないか。」
ジーアの言葉に、ノイより少し年上くらいの少女が積まれた完成品の中から一枚選んで持ってきた。
頭からかぶるように作られている毛皮の服を着ると、ほわっと暖かい。
自然と、ノイの表情も緩む。
それを持ってきてくれた少女に「ありがとう」と言うと、少女は満足げに頷いた。
そして、毛皮の服を着たノイをじーっと見つめ、何やら細長い皮を持ってきて、腰に巻き付けた。
今で言う、ベルトのようなものである。
ノイにとっては、初めて身に付けるものだ。
「これに武器を挟むことも吊るすこともできる。もらっておけ。いずれノイも狩りをする。必要だ。」
またしてもジーアに抱えられる前に、ノイは女たち全員に礼を言った。
ここでも、女たちはにこにこと見送ってくれる。
平和な群れなのだと思った。
少なくとも、ノイが以前いた群れに比べればずっと豊かで和やかだった。
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