やっぱり。

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やっぱり。

「あのっ」 と赤い自転車に手をかけた。 「どうした? 俺、行くよ?」 彼が困っている。 「茉莉花。 私、茉莉花って言います。 ミナミ君、いつもジャスミン茶持ってたから 何か親近感あって。」 真っ赤な顔の私を 揶揄う様子もなく 「ジャスミン茶、さっぱりしてて好きなんだ。」と 笑いかけてくれた。 「じゃあ。用事あるから。」と 彼は赤い自転車を漕ぎだした。 話しちゃった。 名前言っちゃった。 笑顔、たくさん見れちゃった。 やっぱり、気になる。 コレ、何?
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